軟体生物ハンド | すのてすのあし、あべこべ実験 | 影に引き寄せられる手 | 鏡に折り返される手 |
「軟体生物ハンド」は、からだの錯覚の分類としては、有名な「ラバーハンド・イリュージョン」(視触覚同期に基づく所有感の変調)に含まれるものです。しかし、一口に「ラバーハンド・イリュージョン」と言っても、「どのように触るか」「何で触るか」「ラバーハンドをどのような素材とするか」
「手をどこに隠すか」等々、バリエーションは多岐にわたり、教科書通りにやってみても、
あまりうまく感じられないというようなことが往々にしてあります。
今回体験してもらう「軟体生物ハンド」(シリコン+鍵)は、
これまで小鷹研が試してきた錯覚の中でも最大級の"じわじわ感"と即効性を兼ね備えたもので、
かなりの数の人に大きな驚きを持って帰ってもらえるのではと思っています。
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手足を交差させて、相手の手または足の甲を「左、右」または「右、左」の順に、高速に(タタン!!と)叩いてもらってください。10回中何回正解できましたか?手足を交差させない場合とも比べてみましょう。 |
図のように、一部の手(指)だけを交差させて、1(トン)2(ト)3(ト)4(トン)の順に、手足を連打してもらってください。叩かれる人は、目を閉じたうえで、「どこを叩かれているか」ではなく、トントトトンが「どのように流れているか」に注目してみてください。あたかも1324と綺麗に流れていくように感じませんか? |
実験される側は、右手を机に添え、人差し指のみを伸ばした左手の動きを、目を閉じたまま相手に委ねます。実験する側は、相手の左手の人差し指の腹で机をなぞるのと同時に、相手の右手の指をなぞってあげてください。20%くらいの人が明確に「自分で自分の指を触っている」と感じます。同じく20%くらいの人にとっては、しかし、そのような感覚が生まれる余地は微塵もありません。 残りの人たちは、その中間です。机の感触は消えないまでも、なんだか変な感じも消えません。 |
影は、奥行きを持たない平面的な実体です。したがって、影の手を自分の手と感じることができれば、手の位置感覚だけでなく、皮膚の素材感覚まで変わります。「のっぺりはんど(影)」は、このような皮膚の素材感覚の変化を楽しむための装置としてつくりられました。ローラーを転がしながら、”一反木綿”のようにのっぺりとなってしまった手を体感してください。 |
左右に並べた影ボックスのそれぞれに、 右手(みぎて)と左手(ひだりて)を差し入れます。 この2台の影ボックスは、上下(うえした)に関してあべこべです。 というのも、左手は右手よりも高い位置にある一方で、 左手の影は右手の影よりも低い位置に投影されているのです。 さて、どちらの手が高い位置にあると感じられるでしょうか。 |
鏡の手前の手でガムテープを転がしている間、 鏡の向こう側の手も全く同じように、"エア"を転がしてみてください。 どんな感じがしますか。 |
一方の鏡面だけを見ながら、左右の手で同時に同じ絵(例えば人の顔)を描いてみてください。 書き終わるまで決して鏡の向こう側を見ないこと!!。 |
左右の長さが1対3で仕切られたスタンドの縁を左右の手で同時に触ってみてください。 左から見ると、左右の手は鏡から1対1の距離にありますが、右から見ると3対3に変わります。 目を閉じると? |