>>予告篇映像


>>展示

からだは戦場だよ2018Δ(デルタ)
ボディジェクト思考法

>>日時

2018.12.22-23, 2019.1.12

>>趣旨

『からだは戦場だよ2018Δ』趣旨文(小鷹研blog, 2018.12.18)

KSJ2018d

KSJ2018  『からだは戦場だよ』は、小鷹研究室がすすめる「からだの錯覚」のプロジェクトの成果をいちはやく発表する場として、2014年から毎年冬にビッカフェで開催している展示です。5年目となる今年のテーマは『ボディジェクト思考法』です。ボディジェクトはボディとオブジェクトを組み合わせた造語であり、研究室の近年の関心(いかにして身体を半ばモノのように体感することができるか?)を象徴的に顕す表現でもあります。

 「身体を半ばモノのように体感する」ことがいかに難しいかは、自分の手をまじまじと眺めてみればすぐにわかるはずです。僕たちは、「身体」という特別な魔法の担い手に全権を委譲するのと引き換えに、「身体」という牢獄の中に閉じ込められ、「モノ」たちで豊潤にあふれかえる空間から永遠に疎外され続けているのです。「身体を半ばモノのように体感する」というのは、「身体」を剥いだ先にひそむ何「モノ」かに対する感度を回復するということであり、その先には複数的な変態に開かれた新たな自分の風景が見えてくるはずです。そして、その段階に達するためには、極めて手続き的な呪術が必要とされるのです。

  『からだは戦場だよ』の立ち上げから5年が経とうとしますが、戦場の目指す風景は確実に届くべき人に届きつつあります。戦場の成果物は一見すると芸術的関心からかけ離れたところにある単なる心理学の装置のようにみえますが、これまでに多くの芸術畑の方々の関心を惹きつけてきました。実際、今回ゲストとしてお呼びする三人は、それぞれ美術や批評の方面で活躍されている方ですが、過去の戦場に一度は来訪されています。今回の企画を通して『からだは戦場だよ』と「芸術」の二つの装置が共有しているものの内実を明らかにしたいと考えています。

 過去2年の戦場の展示物の多くは、まず岐阜ビッカフェで初めて披露された後に、国内外の大きな舞台での展示や受賞へと結びついています。今年も、例年と遜色のない不気味なトーンで新たな体験をお送りできそうです。ぜひお越しください。

KSJ2018d

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>>特別企画1・トークセッション

(テーマ) 「幽体離脱の芸術論」の射程距離
(日 時) 2018.12.22 (Sat) 17:00-20:00
(登壇者) 古谷利裕(画家・評論家)、金井学(アーティスト)、小鷹研理
(参加費) 1000円(ワンドリンク)

『からだは戦場だよ』の5周年を記念し, 本展示と深い関わりを持つ「幽体離脱」をめぐる諸問題を, 芸術全般の言説空間で長きにわたって確かな存在感を示す画家・評論家の古谷利裕と, 国内外の各地で横断的な制作を展開しているアーティスト・金井学の2人のゲストを迎えて議論します.

 古谷利裕は、 近年「幽体離脱」をキーワードに、 フォーマリズムの立場から芸術論を更新する構想(「幽体離脱の芸術論」)を表明しています。先日『ÉKRITS』に発表された、 その序章的論考(「幽体離脱の芸術論」への助走 )では、哲学・人類学・文学・美術などの各種の実践事例を引くとともに、 『からだは戦場だよ2018』での自身の体験がとりあげられています。
 本トークでは、古谷氏の同論考を呼び水として、『からだは戦場だよ』の試みが「芸術」という名の人類学的営為といかにして共振するのか、その可能性を、技術哲学を援用することで、モダニズムの美術理論を芸術実践の側から批判的にアップデートすることを企図している金井学を導き役として探って行きます。

偽日記(古谷利裕)
MANABU KANAI WORKS & INFORMATION(金井学)

[参考文献1] 古谷利裕『「幽体離脱の芸術論」への助走/メディウムスペシフィックではないフォーマリズムへ向けて』, 2018.3(ÉKRITS)
[参考文献2] 小鷹研理『HMDによる構成的空間を舞台とした「三人称的自己」の顕在化』, 2018.6(JSAI, OS招待講演)
[参考文献3] 金井学『芸術を為すことを巡って 世界の記述形式ーそのトランスダクティブな生成について』, 2015.3(東京藝術大学・博士論文要旨)

>>特別企画2・レクチャー

(テーマ) からだの錯覚、日常にひそむ異界の風景
(共 催) これからの創造のためのプラットフォーム
(日 時) 2019.1.12 (Sat) 15:00-18:00
(登壇者) 講師:小鷹研理、聞き手:前林明次(メディアアーティスト)
(参加費) 500円(ワンドリンク)

アート・デザイン・思想・暮らし・地域等の様々な領域の実践者の知見に触れながら現代社会を考察する, IAMAS・前林明次が主宰するプロジェクト「これからの創造のためのプラットフォーム」のレクチャーを, 『からだは戦場だよ』に合わせて, 今回初めてビッカフェで開催します。講師は『からだは戦場だよ』を主宰する小鷹研理が務めます.

 からだの錯覚に付帯する「不気味さ」や「きもちわるさ」、 あるいは「ぞわぞわ」といった感覚は、自分という名のシステムの組成が組み変わりつつあることのサインです。
 当日は、その場で簡単に体験できるいくつかの錯覚を紹介しながら、 現代において「からだの錯覚」の問題を探求することの意義について多方面から解説します。 2時間ほどのレクチャーの後には、近年、場所に根ざした身体的リアリティーの問題を探求する前林明次氏とのディスカッションの時間を持ちます。

これからの創造のためのプラットフォーム(過去のレクチャーの記録)

KSJ2018d

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>>錯覚展示

(観覧料)ワンドリンク
(時 間)12月22日(13:00 ~ 20:00)
     12月23日(13:00 ~ 18:00)
     01月12日(13:00 ~ 19:00)
 ※イベント時間中は観覧できない場合があります.

 『からだは戦場だよ』の本体である錯覚体験展示では, 小鷹研究室が考案する「身体の伸縮感覚」「重力反転・幽体離脱」「皮膚の素材感覚の変調」「頭部着脱感覚」などの錯覚を体験できます. また, 例年同様, HMDを使ったVR体験装置も多く揃えています.
 第1部(12月22-23日) では今年度卒業生の新作を中心に, 第2部 (1月12日) では, 前回の展示『からだは戦場だよ2018』で発表され, その後, 国内外で高い評価を受けることとなった2点の旧作VR(Elastic Arm Illusion & Self-umbrelling)を体験できます.

>>展示内容|プロジェクト内メンバ

頭すっぽん新感覚(Head popping illusion)|沖野、森
脚を長く伸ばす体操(Elastic legs illusion)|安楽、森
手紙の錯覚(Paperlized hand illusion)|中嶋
重力反転大車輪計画|岡田、森
軟体生物ヘッド(Soccer ball head illusion)
ボディジェクト指向 / Finger stick illusion
蟹の錯覚対戦 on iPad|佐藤、石原
Self-umbrelling(Siggraph Asia 2018 Version)|小鷹、森

>>出展作家

石原由貴、森光洋、佐藤優太郎、安楽大輝、岡田莞助、沖野凌可、中嶋友哉、小鷹研理

KSJ2018d

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>>場所

(会 場)岐阜市・やながせ倉庫ビッカフェ
(住 所)岐阜市弥生町10
(連絡先)090-3308-6308

>>フライヤー

フライヤーA4・表 [PDF]
フライヤーA4・中 [PDF]


◾️小鷹研究室

小鷹研究室|名古屋市立大学芸術工学研究科

『からだの錯覚』を中心テーマとして標榜している、日本で(おそらくは)唯一の研究室。研究テーマは、幽体離脱(重力反転)、身体の伸縮感覚、セルフタッチ、影・鏡・イラストによる所有感の変調など多岐にわたる。昨今、目まぐるしく刷新を繰り返すバーチャル・リアリティー(VR)技術を積極的に導入し、「具体的に体験可能なインタラクション装置」のなかで設計された一見すると異質な「からだ」のリアリティーを、様々な尺度で検証する。

近年の主なVR関連の発表に、腕が伸びる体験装置「Stretchar(m) 」(UNITY Award in EC2017, Siggraph Asia 2017) /「Elastic Arm Illusion」(Finalist in VR Creative Award 2018)、幽体離脱体験装置「Recursive Function Space」(Siggraph Asia 2017) / 「Self-umbrelling」(Siggraph Asia 2018)など.

2015年より、毎年冬に研究室展示『からだは戦場だよ』をやながせ倉庫・ビッカフェで開催。2016年、岐阜駅でワークショップ『おとなのからだを不安にさせる13のワーク』、2017年には名古屋市科学館『さわってビックリ!見てフシギ? 人間の皮膚 』に参加。

先端人「体の錯覚 科学で作る」(2018年11月18日 朝日新聞)